中国における資金調達の展望
新型コロナウイルスの大流行が、かつてないほどの規模で多くの国や地域にわたって人類に甚大な影響を与えています。この「ブラック・スワン」の中で、新たな雇用創出とイノベーションを生み出すためのスタートアップ・エコシステムもまた、多大な新型コロナウイルスの影響を受けています。
中国のベンチャーキャピタルによる資金調達は、2018年に過去最高となる1,104億米ドルの取引額を記録して以来低迷しており、新型コロナウイルスが発生した2020年第1四半期は取引数・取引額ともに前年比50～57%に縮小しました。また、投資家によるリスク回避的な姿勢や企業価値の低下により、多くのスタートアップ企業は危機的状況に置かれています。
こうした状況の中、中国の各業界ではオートメーション化や、人との接触を減らす取り組みが行われており、ロボットの需要が高まっています。現在、約80億米ドルもの市場規模を誇る中国のロボット産業は、製造業、サービス業、ヘルスケアといった分野において長期的なプラス成長が見込まれています。
スタートアップ企業の未来
本レポートでは、下記のトレンドにより中国ロボット産業の長期的なプラス成長を予測しています。
- 産業用ロボット：工場側の経済的要因により短期間では需要が一時低下するが、長期的には需要が回復する
- 特殊サービス用ロボット：感染リスクの低減や、効率性の向上に向けた取り組みから長期的なプラス成長が見込める
- 新型コロナウイルスによるロボット及びオートメーションへの需要は今後も継続
新型コロナウイルスは多くの企業に困難をもたらしましたが、同時に世の中に新たなトレンドを生み出すドライバーともなっています。スタートアップ企業はコロナ禍における市場の変化に柔軟に対応し、現在の不況を将来の発展に向けた準備として捉える必要があります。新型コロナウイルスにおける中国のロボット産業の未来については、以下より本レポートをダウンロードして下さい。